よろづやアンテナ

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組織を成長させたい上司は、自分に忠実な部下ではなく、能力の高い部下を集めるべし!

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ここ数年、単にワーカーとしてのエンジニアではなく、チームや組織をマネージメントできるエンジニアになるべく、様々な書籍を読んだり、実際に業務に落とし込んで様々なチャレンジをしています。


その中で、組織を成長させる事のできない理由に上司の存在があります。


実は、上司が組織に天井を作っているという事はよくあります。具体的に言うと、組織の部下を自分に忠実なイエスマンを置く事です。


上司からすると、自分に意見してくる人間よりも、自分の意見や考え方に忠実に従う人間の方が扱いやすいので、自分の仕事をしやすい環境を整えることがあります。


しかし、この事が弊害になる事があります。


ワンマン上司のいる組織のリスクとは?

以前、大手企業に常駐している時に、上司の意見が絶対という組織で仕事をする機会がありました。その際、会議をしても、誰も意見を言わず、上司の言う事がすべて決定事項になっていました。


また、その上司はかなり偏った考え方をしていて、立場を利用したパワハラをよく行っていました。結果、私の在籍中、メンバーの一人は精神病を理由に退場していった人もみました。


さらに、その部署の異常性は、入った人間が2週間で来なくなったり、3ヵ月の契約更新時に、契約延長を断られるなど、長く残れる人とそうでない人が明確だった事からもわかる事実でした。


そういった環境であった為、誰も主体的に意見、行動する人がいないのです。


この状態のリスクとは、上司のスキル、レベルが組織のレベルとイコールとなってしまうという事です。本来、組織は、メンバーを育てていくことで、組織全体のレベルアップを図る事ができます。


しかし、上司の意見しか聞かないイエスマンばかりの部署というのは、普段から自分で考え、行動する習慣がないので、いざという時に、主体性を持って行動する事ができません。トラブル時も、過去に経験がある事であれば対応できますが、初めて起きたトラブルの場合、すぐに焦ってしまい、思考回路が停止するといったことがしばしばあります。


そして、そういった組織では、小さな問題が起きても、改善案も出てこないので、「現状維持で。。。」という考えを持つ人が多いのも現状です。


また、いい人材が入ってきても、組織の異変に気づき、すぐに辞めてしまうということもよくあります。そういった組織の状態が長く続くほど、それを変えるのは難しくなります。


私がその時にいた部署のリーダーは10年もそこにいて、メンバーは誰も逆らえない状態になっていました。私は飲み会などで、彼の上司にあたる人と親密になる事ができたので、組織の内情をすべて話しました。


結果、リーダーは部署を離れる事になり、サブリーダーがリーダーへ昇格しました。サブリーダーはリーダーと比較すると、まだ人格ができていたので、組織は以前よりは改善されるでしょう。


ただ、一つ考えて欲しいのが、私が行動しなければその後も、その悪評高いリーダーは存在し続けたという事です。
 

この辺りから、私は組織において弊害である人物は、きちんと組織として対処しないとリスクは続くと言う事に気づきました。その過去の経験から、その人が上司であっても、その人の問題点をまずは本人へ、そして、それでも話に耳を貸さない場合は、さらに上へ現状報告をするようになりました。


組織が大きくなればなるほど、体制を崩すのは難しくなります。その為、組織が大きくなる前に、対応する事も大切だと思います。

 



自分に指摘をしてくれる部下は財産である

人は面白いもので、立場が変わるとそれまでの考え方から変わる人がいます。例えば、同じ派遣会社なのに、設計をやっている人は、運用をやっている人を見下したり、自分のほうがレイヤの高い仕事をしているからとえらそうにしたり。


立場が変わると意見や態度が変わる人は、個人的には信頼しません。


以前、ある企業の下請け会社の人で、スキルの高い人に出会いました。その人は、元請けのエンジニアにも間違っている事ははっきりと毅然とした態度で指摘していました。その人の案件は、やはりトラブルが少ないそうです。


何が言いたいかというと、立場が上だから常に正しい事を言っているという考えは間違っているという事です。しかし、大抵の場合、御上に従うというような考えて、文句を言いながらも従っている人を見ます。


私の考えからすると、指示した内容をすべて守るような人よりも、きちんと自分の指示や考え方が間違ってた時に、指摘をしてくれる人のほうが信頼できます。


また、立場関係なく、お互いの間違いを指摘できる関係は、仕事の品質を高めてくれます。なぜなら、人は常に正解を持っているわけではないからです。


これは組織運営にも言える事ですが、自分の周りをイエスマンで固めている上司の組織は成長しません。逆に、お互いのダメな点を指摘しあい、強みを活かしあう組織は最強です。


上司がイエスマンばかり据えているような組織には注意が必要ですし、逆に先輩、上司であれば、イエスマンばかり集めていると、自分の成長を止めてしまうどころか、組織は馴れ合いの中で腐敗していくでしょう。
 

人は過ちに気づくからこそ、成長できるのです。