よろづやアンテナ

ITから生活の参考になる情報を備忘録代わりに残していきます

鬱(うつ)は辛い病気。厳しい環境から逃げ出すことは決して悪い事ではない

f:id:merrywhite:20200825041315j:plain



よく言われる事ですが日本人は仕事に対して真面目過ぎると思う事があります。私は大学を出てから建築現場の日雇い作業員として約8年ほど働く事になるのですが、そのころは”鬱”という言葉はテレビの中でしか聞いたことがありませんでした。


中には苦手な人や仕事もありましたが、体を使う仕事だった為、肉体的にはハードでしたが、それほど精神的なストレスが少なかったからだと思います。


しかし、システムエンジニアに転職してから感じる事ですが、心の病を抱える人が圧倒的に多い事に気が付きます。自社は派遣会社ですが、つい数か月前、自社で社内業務をしていた時に、精神的な病で職場を離脱し、一定期間の療養を得てから職場復帰した人に出会いました。


実際に話した感じだと、とても精神を病んだようには見えないのですが、実際にどういった環境で精神をやられてしまったのか聞いてみました。


【例1】 責任感の強いAさんの長時間労働

鬱になる人は、責任感の強い人がなりやすいといわれています。システムエンジニアの仕事は、仕事のできる人、まじめな人に集まりやすく、特に、経験の少ない人をまとめるリーダーの場合、その責任は重くのしかかります。


ある大手ベンダのチームで常駐したAさんは、その性格の真面目さから、顧客からも、チームのメンバーからも信頼を得ていました。


しかし、その信頼があだとなることが起きるのです。業務がある日を境に、ドンドン多忙になっていきました。しかし、そこの組織は、それ以上、人を増やすお金がなかったため、必然的に、Aさんの残業量は増えていきました。


しかも、一緒に常駐しているメンバーは、経験が少ない人が多く、業務も忙しいため、自分の業務を分散できませんでした。結果、平日は常に終電、来週に持ち込めない仕事は、土日出勤して対応する羽目になりました。


そういった環境が数か月続いた時、体の異変に気づきだしたAさんは、次第に精神も病んでいくようになります。
朝起きると、つらい気持ちから始まり、会社に行きたくない。仕事がやってもやっても減らない。


このままでは倒れてしまうと判断したAさんは、午前休みをもらい、病身で軽い鬱と診断されてしまいました。結果、会社に相談し、休職することで大事には至りませんでした。もし、あのまま、仕事を続けていたら、どうなっていたのかは、本人にもわかりません。

 




【例2】 狂った上司にパワハラを受け続けたBさん


鬱というキーワードは、IT業界に入ると、割と早い段階で耳にすることがあります。私は、最初に入社したIT関連の派遣会社で、鬱になる社員が増えていたため、対策本部ができたほどでした。


派遣会社だったため、鬱になった人を、一度、社内に戻し内勤をさせるという対処でしたが、鬱の人間が同じ部屋に集まる為、相乗効果で悪くなるとうわさで聞いたことがあります。実際、その対処が機能していたかはわからないのですが、鬱は簡単に治る病気ではないことだけは理解できます。


私が最初に働いた派遣会社の支店では、女性が支店長をしていました。会社の古株であったため、我が物顔でその立場を利用して仕事をしていました。その方は、喜怒哀楽が激しく、部下のちょっとした態度に文句を言ったり、精神的に参ってくると泣き出したりしていました。


その影響か、副支店長やその周りにいる側近も、人間性に難がある人が残っているという状態でした。ある日、私が支店に立ち寄ると、営業職のBさんがいました。


戻ったタイミングで、女性支店長に説教をされていました。しかも、周りの側近たちも、かばうどころか、一緒になってBさんに対して、説教をしている始末。


「お前みたいな奴は社会人失格だ!」
「明日、辞表を持ってこい!」
「支店長がこんなに熱心にお前のことを考えてくれているのに、理解できんのか!」


いろんな罵声が飛び交っていました。


Bさんへの説教が終わり、彼が退社しようとしたタイミングで、私も一緒に会社を出て、何が起きたのかを聞いてみました。すると、事の発端は些細なことでした。


その日、支店長とBさんは、ある顧客への訪問をする予定でした。Bさんは、その顧客へ訪問したことがなかったので、住所を検索し、地図を用意しようとしたところ、支店長が「私はそこに行ったことがあるから、地図はいらない」と言われたそうです。


そして、いざ車で出発して、顧客名をよくよく見てみると、その会社の別のグループ会社で、支店長も行ったことがない顧客だったのです。結果、そこから住所を調べた為、30分程度遅刻したそうです。


その遅刻の原因が、Bさんだと、責任を押し付けていたのです。確かに、Bさんは普段から仕事がテキパキとできるタイプではありませんでしたが、仕事にはまじめでした。だからこそ、支店長も、彼に責任を押し付けやすかったのだと思います。


Bさんは、かなり前から精神が病んでいたようで、この事件をきっかけに、会社を辞めました。その後、彼と飲み会をしたのですが、新しい会社は変な上司がいないようで、笑顔を取り戻すことができました。


私がいままでシステムエンジニアの仕事をしてきて、鬱になりそうな人、実際になった人を見てきました。IT業界の仕事は、精神的につらい仕事が多くあります。特に、自分自身だけの問題でなく、つらい環境に陥ることも少なくありません。


日本人はまじめなので、辛い環境に追いやられても、なんとか自分で解決しようと模索してしまいます。しかし、自分自身だけで解決できない問題はあるのです。にも関わらず、”とりあえずやるしかない”という発想は自らを破滅に追い込む可能性があります。


私自身、軽い鬱と診断されたことがあります。その時は、自分の能力よりも高い仕事をしていて、日々、プレッシャーがあった事、社内の上司からパワハラにあっていた事など、様々な要因が重なり、自らを痛めつけていたのでしょう。


仕事は厳しいのは当たり前ですが、それが度を越すと、体や精神を病んでしまい、中長期的に職場復帰できないという状況に陥ることも少なくはありません。


その為、重要なのは己を知り、限界が来る前に対処法を考え、実践すること。対処法が間に合わず、どうしようもないときは、病院の診断などを理由に撤退することは、決して悪いことではありません。なぜなら、遅かれ早かれ、本当に病んでしまい、撤退する可能性があるのですから。


私のおすすめとしては、”もう限界”という少し前に、周囲や、会社にアラートを出して、本当の限界が来る前に対応する事です。あなたの限界を知っているのは、他ならず自分しかいないのですから・・・

転職活動を検討しているならマイナビエージェントがおすすめです。リクナビindeedなどの転職サイト経由だと再就職手当がもらえません。こういったエージェントサービスを経由するともらえますので、転職まで少し時間がかかりそうという方はご注意ください。

 

マイナビエージェントの利用はこちらから↓