ダン・ケネディいつも引用するお気に入りの言葉の中に、ビジネスを成功させる秘訣があります。
それは、「どのような道を選んだにせよ、手本となる成功例が見当たらなければ、周囲の人々がしていることを眺め、単にその逆の事をすればいい。なぜなら、常に大多数の人間は間違っているからだ」という言葉です。
これは自己啓発の大家、アール・ナイチンゲールの言葉です。
とりわけ日本人は、多数決に弱いため、判断が間違っていても気付かない事があります。
人と同じことをするということは安心感がありますが、人と違う事をするということは恐怖感や不安感をもたらします。しかし、人と同じような事をやっていたら成功するのは難しいのです。
実際、システムエンジニアの仕事においても、会社や組織の常識にとらわれていたら顧客を失ってしまう事になります。
ちょうどいい例があります。
私がある企業の構築部隊に配属されました。そこでは、基本設計には手を出さず、詳細設計から業務範囲にしていました。
しかし、実際に基本設計をする部隊と仕事をするときに、「私たちの業務範囲はここまでなので、それ以上はしません」という姿勢で仕事をすると、サプライズは起きません。トラブルを避ける為に業務範囲を明確にする事は大切ですが、それを最優先していると、革新的な仕事は一生できません。
私はその中で、基本設計部分をヘルプするようにしました。すると、情報も細かくおりてくるようになり、信頼もしてくれるようになりました。結果、会社上の立ち位置は下でしたが、同じ視点で意見を出しあい、結果、いい仕事をすることができました。
さらに、基本設計部分もしっかりと絡んだ為、システム拡張の話があった時も、すぐに仕事の依頼がきました。
仕事をしてく中で、線引きは必要ですが、そこに固執しすぎて仕事のレベルが落ちてしまっては、次の仕事につながりません。一つの仕事を受ける時に重要なのは、次の仕事も意識する事です。
その為には、顧客の事を考えて行動する必要があるのです。
例えば、今赤字続きのマクドナルド。クーポンや100円バーガーなどの戦略では、失った顧客を取り戻すことは難しいでしょう。今や、モスやロッテリアなど、マクドナルドよりも美味しいハンバーガーを食べるところは色々とあります。
マックはこれ以上価格を下げると、サービスの品質を落とすことになります。しかし、私たちの中には、「マクドナルド=早い、安い、便利」というプラスのイメージがありましたが、価格の高いマクドナルドは味も美味しくないですし、他のお店から敢えてマクドナルドを選ぶと言う選択肢はもちづらいです。
顧客がマクドナルドに求めている事は何か?または、大きな復活劇をするには、全く違うコンセプトでサプライズさせるという事もアリかと思いますが、付け焼刃のアイデア(クーポンなど)では、それこそ大衆の考えうるアイデアになってしまいます。
今の時代は、情報にあふれていますから、顧客の心をつかむためには斬新的なアイデアが必要だと思いますね。