よろづやアンテナ

ITから生活の参考になる情報を備忘録代わりに残していきます

vCenterサーバとSQLサーバーを別仮想マシンで構築するとVSSからVDSに移行できない

vCenterServer5.5を構築した時に、vCenterサーバーで使用するSQLサーバーを別の仮想マシンで構築しました。


ちなみにvCenterサーバーも仮想マシンです。この構成で、VSSからVDSに両仮想マシンを移行しようとすると、切り戻しが発生して、VDSに切り替えることができませんでした。


最初は切り替え手順、タイミングかと思いましたが、そもそも、以下の条件があるので、vCenterサーバーとSQLサーバーを別仮想マシンに構成した場合は、移行ができないことに気づきました。


この事象が発生する理由として、まず、VDSの情報は、SQLサーバーのデータベース上に書き込まれます。


そして、標準ポートグループから分散ポートグループに移行する際に、瞬断が発生します。この瞬断時にvCenterサーバーからSQLサーバーの通信断が発生する為、正常にデータベースに書き込みが完了しないので、切り戻りが発生すると考えられます。


構成上、検証はしていませんが、vCenterサーバーとSQLサーバーを同一仮想マシン上に構築した場合は、内部で書き込みが行われるので、問題なく移行ができる可能性があります。


その為、vCenterサーバーとSQLサーバーを別の仮想マシンで構築した場合は、管理系NWは標準スイッチで構成するしかなさそうです。

>>vSphere 5.1 以降でのネットワーク ロールバックおよび復旧について (2102391)


また、VDSのみで構成した場合に、VDSに問題が発生してネットワークが利用できない場合に、ダイレクト コンソール ユーザー インターフェイス (DCUI) から復旧する方法が上記KBに書かれています。


vSphere 5.1 以降では、ホストに直接接続して、ダイレクト コンソール ユーザー インターフェイス (DCUI) を使用して、分散スイッチのプロパティや他の失敗したネットワーク構成を修正できます。
 
注:
復旧はステートレス ESXi のインスタンスでサポートされていません。
分散スイッチには管理ネットワークを設定する必要があります。DCUI を使用して、分散スイッチの構成エラーを修正するには、この方法しかありません。
VDS を DCUI からリストアするには:

DCUI に接続します。
ネットワーク リストア オプション メニューの vDS のリストア をクリックします。
必要に応じて、VLAN アップリンクとブロック プロパティに適切な値を入力します。
Enter を押します。
DCUI は構成を誤った既存のポートからホストのローカル ポートのクローンを作成し、VLAN とブロックに指定された値を適用します。DCUI は新しいホストのローカル ポートを使用するように管理ネットワークを変更して、vCenter Server との接続をリストアします。vCenter Server は新しいホストのローカル ポートを取得し、新しい情報でデータベースを更新します。vCenter Server は管理ネットワークに接続するスタンドアロン ポートを作成します。

 
こういった問題もあるので、管理系NWは標準スイッチで構成するというのも一つですね。