私は20代後半でIT関連の派遣会社に転職して、早くも9年が経過しようとしています。
実は、そろそろ派遣社員も潮時と考え、次のステージへ進むことを検討しています。ここで考えるのは、目の前の環境はいつまでも続かないという事を知っておく必要があります。
現状に甘んじて、それほど危機感を持たずに生活しているサラリーマンは多くいると思いますが、今の日本はとても安心して生活できるような状況ではありません。
その為、今からでも危機感を持って、考え、行動していかなければなりません。ずっと、今の安泰は続かないのです。
特に派遣社員の場合、派遣先企業の状況の応じて、簡単に契約打ち切りになることは考えられます。しかし、この現状を理解せずに仕事をしている人がたくさんいるのが現状です。
先日、ちょっと耳を疑うような話を聞いたので、危機感をもってもらう為に、敢えて書かせてもらいます。
人にもきちんと賞味期限がある
ちょっと危険な発言ですが、人には賞味期限があります。消費期限ではありませんので、ご注意を。
賞味期限とは、食べ物で言うと、おいしく食べられる期限を示しています。決して、食べられないというわけではありません。
>>賞味期限って?(農林水産省)
●消費期限って?お弁当や洋生菓子など長くは保存がきかない食品に表示してあります。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、食べても安全な期限を示しています。消費期限内に食べるようにしましょう。●賞味期限って?ハム・ソーセージやスナック菓子、缶詰など冷蔵や常温で保存がきく食品に表示してあります。開封していない状態で、表示されている保存方法に従って保存したときに、おいしく食べられる期限を示しています。賞味期限内においしく食べましょう。ただし、賞味期限を過ぎても食べられなくなるとは限りません。
例えば、グラビアアイドルという職業。おそらくピークはとても短いですよね。30代までやっている人は、頑張っているほうだと思います。つまり、賞味期限はかなり短いと言えます。
その為、ピークを迎える前には、次の方向性を考えておかないと、ズルズル居残ろうとして見苦しい状況になる可能性があります。その他の多くの職種でも、若い時しかできない仕事というものは存在します。
同様の事が派遣社員にも言えます。
例えば、年齢が上がっていくと、どうしても給与を上げざるを得ないのが、今の日本社会だと思います。スキルがよっぽど高く、人間性もよければ、少々年齢が高くても受け入れ先の企業は存在するかもしれませんが。
通常、40歳を超えると、徐々に受け入れ先企業が減っていく傾向にあると思います。理由として、契約単価が上がる事と、受け入れ先が年齢が高い人を使いづらく感じるからです。
一般的に、年齢が上がると融通が利かない、指示通り動かない、などマイナスなイメージを持たれる事が多くなります。その為、派遣社員の場合、30代半ばあたりから明確な将来像を描いていかなければ、自分の想像していた状況ではなくなる可能性があります。
死すれば再びは生きず、窮鼠猫をかむ
以前、ショッキングな話を耳にしたのですが、派遣会社に勤める40代女性がモンスター社員に変化したというのです。
というのも、派遣先企業から、年齢もそうですが、ちょっと性格に難があるので、「次回の契約更新はせずに、派遣契解除したい。」と申し出があったそうです。
その情報が、その女性の耳に入り、「私を契約解除したら、企業の悪い噂をマスコミに流してやる!」と派遣元企業に脅しにかかってきたそうです。
実際、その女性は被害妄想があるらしく、
「セクハラされた!」
「パワハラされた!」
と、クレームを派遣元企業に出していたそうです。しかし、派遣先企業に状況を確認しても、そんな事実はなさそう。どうやら、その女性に問題があるのでは、、、と感じ始めていました。
そして、今回、セクハラ、パワハラされた現場に残せと、なぜか脅しにかかる始末。
モンスター化したその派遣社員をどう扱うかを、派遣元企業は悩んでいました。なぜなら、顧客は契約を切りたいと申し出ていて、契約を切りたい。しかし、そうすると女性が予想しない行動にでるかもしれない。
しかも、新しい職場(常駐先)を探すにしても、年齢の壁、そして何より性格に難がある為、次への紹介も難しい。
おそらくですが、自分自身も40代で次の現場を見つけるのは厳しいと分かっているのだと思います。だから、生活の為に、今の職場に残してほしいと思っている。しかし、現実は、契約解除させられそうになっている。だから、会社を脅してでも、自分は残る必要がある。
そう、すべては保身の為だと思うのです。
人は、窮地に追い込まれると、想像もしない行動をとる事があります。まさに、今回の40代派遣社員の発言、行動もまさしくそうなのではと感じます。
問題は大きくなる前に発見し、対処するのが鉄則
基本的に、問題は放置しておくと簡単は解決できない事になるものです。つまり、問題は小さいうちに、その芽を摘んでおくのが鉄則なのです。
今回の40代女性の一件も、しっかりとコミュニケーションをとっておけば、これほど面倒な事にはなっていなかったと思います。
多くの場合、小さなトラブルは軽視される傾向があります。それが後程、どれだけ大きな問題になるのか想定していないからです。さらに言えば、たいていの小さい問題は、すぐに大きな問題に発展しないものです。
その為、日々の業務で忙しくなり、対処せずに放置しておくことがたくさんあります。
ビジネスを成功させる為に必要なのは、この小さな芽をいかに早く見つけて、対処するかです。今回の例に限らず、小さい問題を放置して、大問題になった事はたくさん見てきました。
「どうして、これを放置していたの?!」
という事ってないでしょうか。
以前合った、ベネッセ事件にしても、他人事ではなく、自分の身に降りかかる可能性があるという事を理解しておく必要があります。
もしかしたら、ブラック企業のラベルを新たに貼られるのは、自分の会社かもしれません。