よろづやアンテナ

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社内wikiを導入するメリットは情報共有、業務情報、ノウハウの蓄積と検索しやすさ

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インフラエンジニアに転職してから早くも11年以上が経過しますが、この仕事を続けてきていつも思う事は、情報共有の重要性です。以前、仕事の関係で東北で仕事をしていたことがありますが、その現場で起きていた問題の一つが、その情報共有です。


まず、システムを構築しても設計書に残さないので、実機を見ないと状態がわかりません。また、設計書がないので、どういった意図があってこの設定をしているのか、この構成になっているのかわかりません。


というように、こんな状態だと引き継ぐ側に大きな負担になることがあります。先日も、開発メンバーの定例会に参加したんですが、既存の資料がしっかりしていない為、よくわからないという問題に直面していました。結果、工数が増え、赤字案件になるのです。


そこで基本的にはエクセルなどの資料を残すことになると思いますが、これも万能ではありません。設計書、手順書などはエクセルでもよいかと思いますが、ため込んだノウハウはブログやサイトなどと同様に検索しやすいサービスを作ったほうがいいです。


そして、最近、会社で社内Wikiを使い始めたんですが、これってやばいです。何がやばいかというと、情報の検索が楽になるんです。おそらく多くの人は何か調べものをするときに、ネットでググると思います。


これと同様に、会社の情報を知りたい場合は、社内Wikiを活用するようにすればいいのです。例えば、業務で必要な情報を探すのに、エクセルを開いては閉じて、、、を繰り返した経験がありませんか?


それが社内Wikiであれば、簡単に検索できるようになるので、業務効率が大幅に改善する可能性があるのです。ただ、Wikiも使い方を考えないと非効率になったりすることがあるので、今回は、そのwikiのメリットや活用方法などを紹介したいと思います。最後に、最近、自宅で構築したフリーのWikiサーバであるGrowiの構築手順も紹介しますので、興味がある方は構築してみてください。

社内Wikiを導入するメリットとは?


社内Wikiを導入するメリットは、自分が欲しい情報を検索がしやすくなること、そして属人化を防ぐことができます。


自分がやってきた業務の情報を残さないということは、継続する業務においてあってはならないことです。多くの場合、職場では部署移動、仕事の移管などがあります。その場合に、情報を残しておかないと、その人がいなくなった時に慌てることになります。


人がいなくなる理由は様々です。病気、けが、転職、部署移動・・・、特に病気などは気を付けていても起こりますが、メインでやっていた人がある日、大きな病気になって引継ぎもできないとなると、仕事が破綻する可能性だってあります。


その為、まずは情報を残すことを当たり前にすることが、社内Wikiを導入するメリットなのです。続いて、情報の検索をしやすくなるのもメリットの一つです。


エクセルなどの資料の場合は、その中身に何が書かれているか知っている人なら検索できますが、正直、新しい業務についたばかりのころは、どの資料に何が書いてあるのかすらわかりませんし、必要な情報がどこに書かれているかすらわからないことがあります。


それを解決してくれるのがWikiであり、要はネットでググるのと一緒ですね。例えば、「経費清算」と検索すれば、経費精算についてかかれていれば、ヒットしますし、私はインフラエンジニアなので、「認証システム構築」とWikiに作成すれば、「認証システム」で検索で該当の情報にヒットし、情報を得ることができます。


社内Wikiを導入するメリットは、社内情報を見つけやすいということになります。その為、半日かけて必要な情報が見つからない・・・なんて無駄な時間を減らすことができちゃうのです。その為、社内Wikiを導入すると業務改善になるということになります。


例えば、Wikiサーバー導入というキーワードで検索すると、大手企業でも導入されており、Yahooやメルカリなどの導入事例なども参考になります。なるほど、こういったメリットがあるのかということが分かります。


一方で、情報がありすぎるといくら検索しやすいからと言っても、必要な情報にヒットするまで時間がかかるようになります。その為、Wikiを導入する前に考えて置いたほうがいいのが、多少の運用方法についてです。これをしないまま導入すると、気づけばWikiが使いにくいものになる可能性があります。


ということで、社内Wikiを上手に活用するための活用術について紹介したいと思います。

 

社内Wiki活用術のいくつか


まず、社内Wikiで重要なのがフォルダ管理です。適当に記事を書き続けると正直、訳がわからなくなります。これはブログやサイトを運営している人なら分かると思いますが、記事をカテゴリごとに整理するのと同じです。カテゴリなしで、記事を書きまくればどこに何があるかわからなくなります。


ディレクトリ階層を整理する

同様に資料も社内ファイルサーバーなどに整理する場合は、フォルダの整理から始まると思いますが、Wikiでも同様の考え方があったほうがいいですね。


例えば、、、こんな感じで最初にフォルダ構成を決めておいて、出張関連はここ、交通費関連はここなど決めとくと、情報がある程度まとまるので、整理しやすいですね。このあたりは各自で個性がでると思いますが、情報を整理するのはとても重要です。

営業
 ー見積もり
 ー申請書 
技術
 -XXXシステム
  ーXXX設計書
   ー基本設計書
   ー詳細設計書


メルカリの事例では、日付を入れるようにしているそうです。これにより、情報が古いか、新しいかすぐに判断ができるからとのこと。こういった工夫を入れるのも一つですね。


●冒頭に簡単なまとめ、説明を書く

Wikiで検索をしていて困るのが、この記事が完成しているのか、メモの途中なのか、どういった内容のものなのかというのが分からないと、それを読み進めるのに労力がかかるということがあります。


例えば、あるシステムの構築手順を探しているのに、ヒットしたのがメモだったり、トラブルに関するものだったりと、欲しいものが見つからない~なんてこともあるかもしれません。だからこそ、先ほど書いたようなフォルダ構成が重要なんですが、さらに分かりやすくするのが、冒頭に簡単なまとめ、説明を書くことです。


例えば、『これは「XXXシステム」の構築手順です。』なんて書いてあげると、すぐにどういった内容なのか分かりますよね。下まで読まないとなんの記事が分からないようにしない工夫を入れてあげるといいと思います。


●タイトルを分かりやすく

これはブログやサイトなどと一緒ですね。検索においても重要なので、タイトルは分かりやすくしたほうがいいですね。ある程度ルールを決めておくのもいいかもしれません。


●書き方を使い方をマニュアルにする

Wikiも有償、無償のものがありますが、使い方書き方が全然違う場合があります。使い方、書き方がわからないと、まずは更新することが億劫になりますので、簡単なユーザーマニュアルを作るといいと思います。


社内Wikiは使わないとその便利さに気づかない、かつての私もそうでした。ということがあるので、まずは気軽に使ってもらえるようにユーザーマニュアルを作るといいですね。

 

まとめ


実は以前、redmineというタスク管理ツールを使っていたんですが、今回は初めてwikiに特化したサービスを使う事になりました。そして、実際に使ってみると検索しやすくて便利なこともわかりました。


ただ、書き方、管理の仕方を考えて更新しないと検索がしにくくなるデメリットもあります。その為、大事なのはツールをどう使うかです。ツールの使い方一つで、便宜性が向上することもありますが、間違えた使い方をすると、陳腐化していく可能性もあるのです。やはり、どんなツールも使われてなんぼの世界なので、快適に使える工夫が必要です。


そして、社内Wikiは業務効率を上げるためのツールとしてはかなりイケてます。ということで、積極的に利用してもらいたいですが、まずは導入という話になると思いますので、フリーで利用できるGrowiというWikiサーバーがあるので紹介します。


まずは製品の特徴です。

左右2画面でのリアルタイムプレビューが可能。言語ごとのコードハイライトや絵文字や注釈(footnotes)、タスクリストにも対応しています。

 

●シンプルなアセット管理
ファイルのアップロードは編集画面にファイルをドロップするだけです。ストレージはローカルFSと AWS S3 のどちらかを選択できます。

 

●高速な全文検索
ElasticSearch を利用したページ検索が可能です。日本語ユーザーにもやさしく、英数字は全角半角どちらでもヒットするようになっています。

 

●テーマの変更
管理画面からサイトのテーマとコードハイライトのテーマの変更、そしてユーザーごとにエディタのテーマ変更が可能です。
それぞれにライトテーマ、ダークテーマを用意しています。

 

●チームに合わせたカスタマイズ
挙動・レイアウトを2タイプから選択できる他、Markdown レンダリング設定を管理画面から変更できます。チームの使い方に合わせた柔軟な設定が可能です。

 

●強力な認証機構・グループ管理
Passportによる認証機構を採用、LDAP 認証をサポートしています。(各種 OAuth 認証には、近々対応予定です)また、v3.0 からはグループごとのアクセスコントロールを搭載し、より柔軟なページ管理が可能になりました。

 

●オープンWiki
ゲストユーザーに対して閲覧を許可することで、オープンWikiの公開も可能です。



続いて公式サイトです。

https://growi.org/


weseekという企業がサービスを提供してくれています。情報も色々と増えていて、便宜性もよくなっています。利用者が増えれば、もっとよくなっていくと思いますので、積極的に利用してみてください。


続いて、構築手順です。公式ではなく、自分が自宅で構築した際の手順です。

ityorozuya.hatenablog.com




まずは構築してみて、使ってみるがいいと思います。使う事でその良さが分かってきますので、社内の情報共有ができていないという方は、是非、利用してみてください。