よろづやアンテナ

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会社で立場の強い人が部下、後輩を委縮させることで精神的に弱らせていく悪影響

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これまでインフラエンジニアとして色んな企業で働く機会を与えられましたが、働きやすさは企業、組織によって天と地の差があります。


これを作り出すのは、結果的にはそこの組織を構成する人です。人が仕事を難しくするし、大変にもします。逆に、効率のよい業務、働きやすい環境を作り出すのも人です。


例えば、チャレンジすること。これ自体はいいことですが、とりあえずやってみてダメだったら次という選択は、働く人を疲弊させます。それが次に活かせるようにするのであれば別ですが、とにかく色々とやってみては、次というのは賛成できません。


よく言われますが、チャレンジすること、リスクを選ぶことは、その経験を活かすために行うのであって、無計画にチャレンジすることは、リスクを増加させたり、社員を疲弊させてしまうことがあります。


そして、会社や組織でよく見かけるのが、会社で立場の強い人が部下、後輩を委縮させることで精神的に弱らせていくことです。

実際に今の現場でもあるのですが、経験がない女性社員に対して、男性の先輩がこんな問いかけをしていました。

「今、どういった考えで仕事をしている?」
「今やっていることを理解している?」
「次に何をしたらいいか分かっている?」
「あれこれ手を出し過ぎて、一つもまともに仕事が終わっていないよ?」




これを聞いていて不快になるのが、まず、相手は経験が浅くて、当然、仕事のイメージができているわけではありません。さらに言うと、それを先輩が教えません。


私もこの業界の仕事が長いですから、同じような目にあったことがあります。昔、某企業のネットワーク構築をしていました。当時、会社の指示で上位の資格は取得していましたが、実務経験がゼロでした。その為、仕事をする上で何をどう進めたらいいか全くわかっていませんでした。

 



そして、当時の上司が私と一緒にネットワーク機器の構築、テストをしていたのですが、彼も経験が浅くて、テスト結果が想定どおりになりません。そこで「上位資格持っているから、これくらいわかるんじゃないの?」と言われました。


こちらからすると、資格取っただけの人間に対して、よくこんな発言ができるなと思いましたし、今でもその上司の人間性に懐疑的な部分がありました。実際、そういった人間からドンドン人が去っていきます。私もその場で、スキル、経験がないから当然、言い返すことができず、我慢していました。



その後、その上司は大手企業に常駐し、私もそのあとを追ったのですが、その現場では、私と仕事をしていたときのイメージとはかけ離れ、むしろ、仕事があまりできない、天然扱いされていました。ようは井の中の蛙だったのです。


上記のように、強い立場の人間が弱い立場の人間に、詰め寄ったり、怒号を飛ばしたり、非難ばかりして、精神的に弱らせていくことがあります。


人間は色んなタイプがいますが、まじめな人ほど、それを真摯に受け止めてしまい、段々と自分はダメだとネガティブに考えるようになったり、発言をしなくなったり、行動力が落ちていくことがあります。


これもダメ上司、先輩の影響によるものなのです。


東京で働いていた時に、別の現場で、とてもブラックな組織がありました。私も一年くらいしてからその現場を離れたのですが、ちょうど引継ぎで、活発な明るい女性社員が入場しました。その人は以前の現場がとてもいい環境だったみたいで、構築→上位設計もしてみたいとやる気に満ち溢れていました。


ところが、、、現場を離れて半年後にそこの現場で仲良くなったメンバーとその人を含めて飲んだんですが、現場に疲弊して、地元に戻るとのこと。精神的にもかなり病んでいるのが分かりました。この現場も変わっていないのだなと思ったのと、人をダメにするのも組織や会社だなと感じました。


この事に気づいていない会社、組織って多い気がします。そこで、以下のようなチェックをしてみてください。もしかすると、人の成長を止めてしまったり、やる気を失わせる組織になっているかもしれません。


□上司、先輩に相談しに行ったら、まず否定から始まる
□能力の高い人、やる気がある人がいなくなる、長く続かない
□人の回転が早い
□上司、先輩が部下や後輩を褒めない
□現場で無駄な会話をさせない雰囲気がある
□メンバー間で必要最低限の会話しかしない
□先輩、上司の指示が曖昧。ただし指摘は細かい
□先輩、上司の指摘内容が納得できないことが多い
□先輩、上司がすぐに方向転換する、思い付きで指示を出す
□先輩、上司の言い方がきつい、威圧的、否定的
□成功は当然で、失敗は非難される
□チャレンジをよしとしない、過去の実績を最優先する
□前向きな発言よりも、保守的な先輩、上司の発言が最優先される
□仕事を任せてもらえない
□すべてのタスクは上司、先輩が把握していないと勧められない
□報・連・相が重要だと言われるが、実際はお互いにできていない


挙げたらきりがないのですが、要は社員が自発的に行動する、仕事に対して前向きになれる環境がなければ、人を精神的に弱らせてしまうことがあるのです。人は少なからず、承認欲求があります。


頑張っていれば評価されたいものです。しかし、上司や先輩が天井を作り、それ以上ジャンプさせないようにし、さらに、ネガティブな指摘ばかりされていたら、「自分はダメだ」と思いこませてしまいます。


それはある意味、立場を利用した洗脳かもしれません。私は幸い、色んな会社で働いてきたので、「ここはやばい」と判断できますが、若い人、経験が浅い人はそこに気づかないこともあるのです。


ちなみに、人を委縮させる方法は色んなパターンがありますので、単に怒号が飛び交う現場ではないから大丈夫というわけではありません。静かな言葉で人を追い詰めることもできるのです。


働いていて理不尽さを感じたら、もしかしたら、職場に色んな問題が内在していて、改善できない状況にあるのかもしれません。