仮想基盤の構築する際に、話にでるハイパーバイザーとしては以下が有名かと思います。
・ESXi(VMware)
・Hyper-V(Microsoft)
・XenServer(Citrix)
ちなみに、上記は、上から仕事でよく導入する順番にしています。一般的に導入が一番多いのは、やっぱりVMwareですね。続いて、価格を抑えたい場合は、MicrosoftのHyper-V。
そして、導入が最も少ないのは、XenServerです。ちなみに、以前、Citrixのセミナーに参加したときに、講師の方ですらXenServerをお勧めしてなかったです。
XenServerと言えば、操作性の悪さ、致命的なバグなどがあげられると思います。
以前、検証しているときにもXenServer再起動後、仮想マシンが起動しないというトラブルに何度か見舞われたこともあります。しかしながら、いざ導入してみると、意外とXenServerの構築はハードルが高くないことに気が付きます。
Citrixのサイトにある通り、10分~15分程度あればインストールが完了でき、すぐに仮想基盤が利用できるようになります。
ちなみに、以下はXenServer 6.0.2のリリースノートです。※現時点の最新版。
>>http://support.citrix.com/article/CTX138575
実際に、悪名高いXenServerですが、導入しないほうがいいのかというと、例外があると個人的には思います。
XenServerの機能はESXiと比較すると、弱い部分が多いです。しかし、ある部分においてXenServerはメリットがあるといえます。
それは、仮想マシンテンプレートがXenServer単体で作成可能であるという事です。
ESXiの場合、仮想マシンのテンプレートを作成しようと思ったら、vCenterが必要です。vCenterを導入すると価格は跳ね上がってしまいます。
つまり、自社の検証環境で仮想基盤を準備したい場合に、XenServerだと仮想マシンのテンプレートが作成できちゃうわけです。実際に、仮想マシンの作成を結構な頻度で行う場合、仮想マシンのテンプレートがあると意外と便利ですし、工数削減にもなります。
まぁ、仮想マシンを作成する際に、OSの初期セットアップ時にスナップショットを取得しておけば、新しい検証をする際に、戻せば使えるのですが、それでも台数を増やす場合は、一からOSインストールをする必要があるので、手間です。
ただ、XenServerの仕様として注意があるのですが、ESXiと違って、テンプレートから仮想マシンに戻せないので要注意です。つまり、双方向ではなく、一方向です。
<XenServer>
仮想マシン⇒テンプレート○
テンプレート⇒仮想マシン×
こういったことはできます。
仮想マシン⇒テンプレート⇒仮想マシン○
XenServerも慣れてくると、意外と使いやすいというイメージを持つ人もいるかもしれませんので、小規模の検証環境などだと検討してもよさそうですね。